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修正連絡。

あちこち修正しました。

主に主人公の名前というか苗字の間違えが多かったです。

もしも誤字や間違えに気づいたらコメントお願いします…本当お願いします。

シオンの苗字はハーティリーです。
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【2007/07/30 22:13 】 | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
第十一章・暗闇サンクチュアリィ

嫌な話を聞いてしまった。

とんでもなく嫌な話を聞いてしまった。

愕然とした俺の前で、デンがいつものニヤニヤ笑いを顔に張りつけて、シオンに話の内容を悟られないようにしていた。


「何、気にしなくてもいいんですよ、ちょっとした昔話ですから」

「いや、気にする気にしないの問題じゃないだろうが、お前」

「そうですかね?レスさんには関係ない話だと思うんですがねぇ」

「関係あるなしの話でもない」


そう、確かに俺はこの一件では完全に部外者だ。

だけど一旦首を突っ込んで、その意味も分かってしまった今では部外者面もしていられない。

もしそれが本当なら、シオンは今度こそ正真正銘の「疫病神」となってしまう。

当事者であるシオンが一番それを分かっているはずだ。


「そうですねぇ、レスさんの言う事も一理あり、です」

「…どうすればいい?」

「俺は貴方に何か期待している訳じゃないですよ?強いて言うなら、」


デンは悪戯っぽく笑ってこう言った。


「貴方が思った事をすれば、それでいいんです」


それでは、と言い残してデンは病室から出て行った。

シオンから言い渡された仕事をやりにでも行ったのだろうか。それを見た他の面々も病室から出て行く。

最後にフォクスが扉を閉めて、騒がしかった病室はあっという間に静かになった。

残ったのは、俺とシオンだけ。

しばし沈黙が流れ、シオンが口を開く。


「行かないのか?」


が、すぐに言い直した。


「ああ、そっか、お前ここの人間じゃないもんな」


遠回しに、関係のない人間だからと言われたような気がして、デンの言葉まで思い出して、ずしりと心が重くなった。

関係ない。そうだ、俺は関係の無い人間だ。

記憶を無くして倒れていた所を偶然拾われて、行くあてが無くてシオンに付いて行くしかなくて。

シオンの旅はもう終わったのだ。そうしたら、俺はもうシオンと旅をする必要はなくなる。

部外者である俺は、もう必要ない。


「…もう、旅はしないんだな」

「ああ。元々、十年前の事件を探る為に出た旅だからな。まあ真相は掴めなかったが」

「そっか」

「お前は、どうするんだ」


どうするも何も、そんなの俺が聞きたい。

シオンが帝国に戻った今、ここで暮らすのも悪くない。だが、一人で旅することもできる。

俺の出身と思われるホロ地方に出向いてみるのも一つの手だ。

デンが言っていた、「思った事をすればいい」とはこの事を言っていたのだろうか。

俺の望みは、自分の記憶を取り戻す事だ。

だとすれば、デンの言葉通りにするのなら、記憶を探す旅に出るのがいいのかもしれない。

一人で、記憶を取り戻す旅に出る。

そう話したら、シオンは珍しく穏やかな微笑みを顔に浮かべた。


「そっか、俺もそうした方がいいと思ってた。思い出せるといいな、お前の記憶」

「ああ」

「すぐに行くのか?」

「…ああ」


そうだ、俺には関係ないはずだったんだ。

この国はシオンが建て直す、それでいいじゃないか。

シオンはそう決めたんだ。

元々部外者の俺は、ああだこうだ言って、シオンの覚悟を邪魔をしてはいけない。


この思いは、シオンには言わずに、一人で抱えて、そして一人で朽ちてゆくのがいい。

それでいいんだ。

それで。


俺は床に落ちていた自分の荷袋を担いで、そして、ドアを開けた。







「じゃあな、シオン」

「じゃあね、レス」




振り向きもせずに、別れを告げる。

ばたん、とドアが閉まった。





そうして、俺は一人になった。



***



己以外誰もいない部屋で、シオンはじっと閉まったドアを見詰めていた。

しばらく見ていた所で、見飽きたのか、視線を下に逸らした。

ふぅ、と溜息をついてベッドに転がる。

アロド達の話では、慣れない闇魔法なんて物を使ったせいか、一時的に体内の魔力の流れが悪くなっているらしい。

魔法の心得のある者にとって魔力は生命の源、流れが悪くなれば走ることもできない。

医者曰く、午後には完全に復帰できるだろうとのこと。

それまでゆっくり寝ていろとか色々聞いたような気がする。

今まで十二分に睡眠を取りすぎたというのにまた寝ろと言うのか。


それまでの時間をどう過ごそうか、と考えた所で、こんな事を考えている場合じゃないのにな、と苦笑いした。


「さて、どうするか」


少し黄ばんだ、白いのっぺりとした天井を眺めながらぼやいた。

暇潰しの事ではない。かと言ってこの国の今後を考えているという訳でもない。


己の事だ。

117人の皇帝、女帝は皆「不慮の事故」で死に至った。

今までそれは己のせいではないか、大昔から不幸しか呼ばなかった己のせいだったのではないかと悩んできた。

しかし二千年経った今でも国は栄え、117人の犠牲者を出しながらもここまで生き延びてきた。

もしも己が不幸を呼ぶと言うのなら、国が滅びない理由が見当たらない。

だからきっと皇帝達が死んでいったのは己のせいではないと、騙し騙し生きてきた。


けれど、それも今日で終わり。

十年間、事件の真相を突き止めると銘打って、逃げるようにして国を飛び出したままだった。

あの時のように、初代のように、ミオを死なせたくはなかったからだ。

けれど十年経って、自分のいない間に隣国との諍いもなくなり、国は平和になった。

そろそろ、平気かなと思った。

それがいけなかった。

まるで逃げた己を責めるかのように、一気にツケを払わされた。

戻った途端、帝都は滅んだ。皇帝も連れ攫われた。

これでようやく、認めることができる。


皇帝が皆不自然な死に方をしたのは、己のせいなのだ。


わかりきっていたことだ。

認めようとしなかっただけだ。

あの気高くて優しい男を、己のせいで亡くしてしまったことを。

そして今度は、あの男に良く似た親友を亡くした。


「馬鹿だな…」


もっと早く認めていれば、ミオは死ななかった。

ひょっとしたら、先代の皇帝も、あんな無残な死に方をしなくても済んだはずだ。

もっと先の皇帝も、きっと。



俺がいなければ。



俺がいなかったら。



俺が、この国の守護神なんてものじゃなかったら。



そしたらきっと、こんな悲劇は起こらなかったはずだ。

そしたらきっと、こんなに悲しくはならなかったはずだ。


もっと前に国から出て行けばよかったんだ。

もっと前に認めていればよかったんだ。




もっと前に、―――――――――――――。











ふと、左を見ると、そこには背の低い棚があった。

その上には見舞いの品だろうか、果物が山積みになった籠が置いてあった。

じいっと、その場所を見詰めていた。




正確には、一緒に置いてあった、果物ナイフを。







「もっと前に、死んでしまえばよかったのに」







言ったのが早かったのか、行動したのが速かったのか。


言うのとほぼ同時に、


上体を起こして、


腕を伸ばして、


ナイフを握って、


両の手で逆手に持って、




腹へ。











「何してやがる」



手が、止まった。





「こんな事だろうと思って来てみたらあんた、何してんだ」


「………………じゃあねって、言ったじゃんか」





虚勢を張ってみるけれど、それはとても小さくて、泣きそうな声で。

俺はこんなにも弱いんだって事を実感した。



その男は、はっ、と鼻で笑ってこうのたまった。





「馬鹿か。あんなチンケな会話で縁が切れると思うなよ」







不適に笑ったレスの顔は、表情は見えないけれど、とても力強く見えた。










暗 闇 サ ン ク チ ュ ア リ ィ 。





+++

第十一話。

とぉっっっても難産でした!

もうどうしろってんだってくらいうまく立ち回ってくれないシオンとレスにいらいら。

結果、こんなうじうじぐだぐだな二人に。

レスはシオンにとってのヒーローでいいと思うよ、もう。

今回はやたら改行が多いのは気のせいではありません。

改行って不思議。その空間に何か特別言えないものが詰まってるの。

次の更新はちょっと早めにしたい。願望。

八月の更新は早いはずだ、がんがるお!


07/07/29




【2007/07/29 23:49 】 | 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑
キャラクター紹介
出てきた順にキャラクター紹介をしようと思います。

気が向いたら顔部分の画像を載せようかなとも思っています。

もちろんネタバレしないよう頑張って書いていきます。



【味方側キャラクター】


○シオン・ハーティリー(@さもえど)
一応主人公。
一見、小さな少年のようにしか見えないが、実際はそれ以上の年齢を上回っている。
強力な「魔法使い」と俊敏な「戦士」の能力を併せ持つ「魔法戦士」。
今は諸国を旅しているが、イー・ヴァー・ディドル龍帝国と何かしら深い関わりがあるらしい。
髪→銀、瞳→金、年齢→(自称)15歳、身長→155cm、種族→?


○ネイムレス(@さもえど)
通称・レス。
最近ではほぼ語り役になっている。
シオンが旅をしている最中、行き倒れていたのを救われた。
記憶が無いため、そのままシオンと旅をしている。
ぼさぼさで目も隠れる程の髪と二本の刀が特徴。
実は煙草が好きだが、シオンが嫌がる為隠れて煙管をふかしている。
剣の腕は達人の域に達し、シオンと互角に渡り合える。
服装と出で立ちからして遊牧民族の出のようだが…?
髪→茶、瞳→?、年齢→(多分)20歳、身長→2m、種族→ヒト族


○ウィノデン・アルノー・トリシャ(@さもえど)
通称・デン。
イー・ヴァー・ディドル龍帝国の騎士団団長。
緊張感のない笑顔を絶やさず、頻繁に職務から姿を消しては皇帝やアロドに叱られる問題だらけの団長。
しかし、仕事の早さと実力は本物なので誰も文句は言わない。
鍛錬を怠ったり、獣馬を酷に扱うと笑顔で脅したりと腹黒い一面も持つ。
過去、シオンに助けられた事があり、それ以来彼に忠誠を尽くしているようだ。
余談ではあるが、皇帝と並ぶ「帝国美男子」と国民(主に女性)からの絶大な人気を誇っている。
髪→白に近い灰色、瞳→エメラルド色、年齢→27歳、身長→185cm、種族→ヒト族


○プリム(@若様)
敵である神国フィラータの配下である悪魔族の一兵。
だが、様々な偶然と一人の勘違いにより仲間になる。
元々神国には良い思いを持っていないらしく、誤解を解いた後もシオンの傍から離れない。
外見が幼い少女の割りに、体に不釣合いな大斧を振るう。
悪魔族の特徴というか、習性というか、露出の多い服を好む傾向にあるらしい。
シオンに惚れている。
本人も知っているけれど放っといている。
髪→金、瞳→鮮血色、年齢→(外見)13歳、身長→147cm、種族→悪魔族


○フォクス・クラウン(@闇藤ばん)
イー・ヴァー・ディドル龍帝国の魔術師団団員。
黒い狐の耳と尾を持つ、狐の獣人。
獣人といえば獣の如く身体能力は高い筈なのだが、彼は生まれつきなのか体が弱く、顔色も常に青白い。
敵だったプリムに追い回され、書庫に篭った所、シオンの過去と帝国の歴史が書かれた歴史書【Precious Chronicle】を手に入れた。
高位の精霊である「凄炎」と契約している為、魔力自体は強いのだが制御が苦手。
基本的に苦労人体質。すぐ貧血で倒れる。
髪→漆黒、瞳→青みがかった灰、年齢→22歳、身長→185.7cm、種族→獣人族



【敵側キャラクター】


○エゲリヤ(@殿)
神国フィラータの幹部の一人。称号は「水瓶」。
漆黒の髪と瞳を持つ神秘的な美女。
魔法使いらしく、瞬間移動魔法に精通しているようだ。
敵という立場からではなく、別の理由があってシオンを気にかけているらしく、彼を心配しているような素振りすら見せる。
敵らしくない、だが味方でもない、不思議な存在。
武器、というより魔法具は魔力増幅用と思われる水晶玉。
髪→漆黒、瞳→漆黒、年齢→(多分)28歳、身長→?、種族→?


○ゾナ・ルヴェール(@母)
神国フィラータの幹部の一人。称号は「巨蟹」。
星と月の付け黒子を顔につけた「女」。
だが、言動も外見も男にしか見えず、本人も女扱いされる事を嫌っているようだ。
サディストの気があるらしく、破壊と殺戮を好む。
口が悪い。とてつもなく悪い。子供に悪影響与えそう。
武器は鎌が二つ付いた鎖鎌。
髪→銀灰色、瞳→血石色、年齢→19歳、身長→170cm、種族→ヒト族



【その他分類不可能なキャラクター】


○シュール・セナ・イ・マルシア(@母)
イー・ヴァー・ディドル龍帝国の姫君。
帝国陥落の際、国外に移動した。
本人は最後まで残ると抵抗したが、帝国で最後の皇族である為に半強制的に脱出させられた。
ちなみに、帝国皇室では成人するまで公に顔を出さない為、皇族とごく親しい側近以外は誰も顔を知らなかった。
長身(ヒールの分が多いが)で壮麗の美女。
今は国外のどこかで身を隠しているようだが…?
髪→菖蒲色、瞳→紅玉色、年齢→25歳、身長→169+8cm、種族→ヒト族


○アディラ(@さもえど/オリジナル)
イー・ヴァー・ディドル龍帝国の騎士団副団長。
真面目一筋、礼儀を重んじる男で、デンからも一目置かれている騎士。
帝国陥落の際、姫を連れて国外へ脱出した。
今も国外のどこかで姫と共に身を隠しているはずだが…?
髪→黒、瞳→藍玉色、年齢→29歳、身長→183cm、種族→ヒト族


○アロド(@さもえど/オリジナル)
シオンの義娘。
シオンというよりは彼の仮の姿である「ロッソ」の義娘。
強力な符術士であり、シオンの仕事を代わりにこなしたりもできる皇帝直属の敏腕秘書。
皇帝を覗いた城内の人間は絶対に彼女には逆らえない。
最近はデンの脱走癖に悩んでいるようだ。
髪→漆黒、瞳→黒、年齢→27歳、身長→167cm、種族→ヒト族


○ミーア・ディロイ・ヴァムストル(@さもえど)
通称・ミオ。
イー・ヴァー・ディドル龍帝国の117代目皇帝。
十年前に皇族が一人を除いて全員殺害された事件により、幼いシュール姫に代わり、政治を勤めていた元貴族。
当時18歳にして混乱した政治を纏め上げた手腕はかなりの物である。
シオンを除けば国内最強の魔法使いでもある。
もちろん、魔法の師はシオン。
初代皇帝のミオ・ヴァイ・ラグスタと自分がよく似ており、シオンが気づかずに混同している事をあまり良く思っていない。
シオンは師匠であり、相談相手であり、大切な親友でもあると思っている。
余談だが、国民からは「帝国美男子」の一人としても親しまれていたりする。
髪→漆黒、瞳→漆黒、年齢→28歳、身長→176cm、種族→ヒト族





キャラが増える度に位置が変わっていたり増えたりします。

また、キャラ紹介自体が増える可能性があります。


【2007/07/25 23:59 】 | 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑
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