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修正連絡
あちこち失敗したとこありすぎですた。


3、5、7話修正。


主人公の名前間違えるとかどういうことですかたわし。
そろそろさもえどさんはやばいですね!
でも頑張って書くよ!
みんな修正箇所見つけたら遠慮なく言ってくれ!!
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【2007/06/30 00:08 】 | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
第十章・虹色カタストロフィ
なあ。

俺は、許されない存在なんだよ、ミオ。

幸福を抱いて生まれたために不幸を呼ぶ疫病神なんだよ。

なあ、聞いてるか、ミオ。

俺に近づいたらろくなことないぞ。

毎朝ベッドから落ちるかもしれないぞ、突然たらいが落ちてきても知らないぞ、早死にしてしまうかもしれないぞ。

馬鹿だな、お前は、創世以来の、大馬鹿者だ。

ああ、誰からも愛される、大馬鹿者だ。



***



「ごめんなさい」


ぺこりと頭を下げて、この国で一番偉い「神」は謝った。

荒れ果てた帝国で、焼失を免れた小さな診療所。そこの一室に一同は集まっていた。

病室の前の表札には「シオン・ハーティリー」と表記されている。

そのシオン、つまり守護神が寝台の上で正座をし、一同に頭を垂れているという奇妙な光景が出来上がっていた。


「やっと目が覚めたと思えば…。頭は大丈夫か?ちゃんと自分の名前言えるか?」

「失礼な奴だなお前は。謝りたくなったから謝ってんだ」

「おい駄目っぽいぜアロド、氷嚢持って来い」

「こら人の話聞けって親に言われなかったのか、そろそろ俺もキレるぞ」


まったく、とシオンは苦々しい顔で、しかし目元を緩ませて姿勢を崩した。


「そうだな、一つは…見境なく攻撃しちまったことかな」


エゲリヤに父親の現状を聞かされたシオンは一瞬にして絶望の底へ叩き落され、茫然自失となってしまった。

その後、無意識に闇魔法を展開し、誰も傷ついていないとはいえ無差別に攻撃をした事を彼は言っているのだろう。

寸前でレスが闇魔法に気づいていなかったら、全員闇魔法の酸に溶かされていた所だ。

ちなみに、その時エゲリヤが空間転移魔法を使って人形と共に逃亡した事も明記しておこう。


「あれは自動で発生するようなものだから…ありがとう、レス」

「なんかお前に誉められると痒くなるな」

「うるさい。…もう一つはいいや、言う気失せた」

「えー」

「文句言うならレスに言えよ、今話したら多分羞恥心で死ねる」


プリムがちら、とレスを軽く睨むと彼は肩をすくめて見せただけだった。

恐らくあの場ではレスだけが知っている事だから、多分誰も知らないだろう、多分。シオンはそう思いたかった。


「まあいい、そんな話はどうでもいい。現状はどうなっている?」

「そうですねぇ、一晩の間に帝都全域の鎮火作業は終わりましたけど被害が尋常じゃないですねぇ」


含み笑いを浮かべながらデンは部屋に備え付けてある棚からペンとメモを取り出して図を描いていく。

まず大きい円と、その中に小さな円を描く。次に十字に大きい円を区切った。

そして最後に、直線と弧上の接点から小円の間にそれぞれ、さらに小さな円を一つ、合計四つ描いた。

これが帝都の簡略図である。

大円は外壁、小円は城、線は大路で四つの小円は離宮を表している。


「敵は全て、南から現れました。もちろん魔術研究所兼兵舎は全壊、魔術師は二人を除いて全員捕虜になったみたいですねぇ」

「私と団長ですね」


フォクスの言葉にデンは頷き、大円の外から内へ、下の小円に向けて矢印を描き、その小円に×で印を打った。


「次に、敵は四方へ散って家屋に火を付け、兵士や騎士と交戦を始めました。南はほぼ壊滅状態に陥ってます」

「人的被害は?」

「それが、敵は一般市民には直接攻撃しなかったそうで、火事や家屋倒壊以外で亡くなった人はほぼゼロに近いです。全体の死者はこんな感じです」


下円の直線と直線の間に更に波線を敷き、南側…波線で挟まれた部分をデンは塗り潰した。大円の傍に死亡者の数を記入していく。

それは帝都が壊滅したにしては意外と少ない数で、一同はほっと胸を撫で下ろした。


「つまり俺達は敵が通ってきた道を辿って来たってことだな」

「そういうことですねぇ。で、被害が大きいのは南。そこから東西にかけて被害は少なくなって、北大路一帯は無傷でした」

「ここも北区らしいぜ、騎士団兵舎は鎮火とかで忙しいみたいで邪魔できなかったから適当に寝れる場所探したんだ」

「結局皆寝れなかったけどね~」


ふぁ、と小さく欠伸をするプリムを横目で見つつ、デンは北大路を表す直線の周囲一帯を楕円で囲んだ。

こうしてみると、家屋の被害が尋常でない。人的被害が少なかったのは不幸中の幸いだった。

シオンはじっと簡易地図を見詰め、口を開く。


「城内部はどうなった?庭園は?」

「内部の家財等は損傷が激しいですけれど、城自体はそのまま機能できます。庭園も一部の木々を除いて無事です」

「そうか、じゃあ後で兵士に頼んで庭園に簡易住居を作ってくれ。城は一般開放してやってくれ。家を無くした住民の仮住居だ」

「足りますかねぇ」

「足りないなら大路にも簡易住居を作ってくれ。兵士だけじゃ足りないだろうから協力者も募ったらどうだ?それと、アロド」

「はい」

「後で各地領主に伝令を飛ばしてくれ。皇帝のいない間、しばらく「議会」中心の政治になる。仮議長にはヴァムストル卿ラシャリエを任命する」


次々と帝国の今後の方針が決まっていく中、一部の者は唖然として事の成り行きを見ているだけだった。

これが帝国二千年の歴史を担ってきた守護神の力量か、と彼らはその手際の良さに畏怖すら覚えた。

デンとアロドも守護者が戻ってきたとようやく実感を持ち始め、微笑みながら命令を記憶に刻んでゆく。

当の本人はそう思われているとは露知らず、隣国から応援を呼ぼうか、避難用の馬車を手配しようか、などと呟いている。

完全に国の方へ思考が傾いているらしい、その顔はどことなく楽しそうだった。


「シオンさんはね、本当にこの国を愛してるんですよ」


こそりとデンがレスに耳打ちする。


「本人曰く、ある大馬鹿者と酒を飲んだ時に勢いで交わした契約だったらしいんですけど、その人が死んでからも護り続けていく内に子供のように思えてきたって話です。多分その大馬鹿者っていうのは初代皇帝のミオ・ヴァイ・ラグスタ様かなって思うんですが」

「ミオ?初代の名前もミオっていうのか」

「今のへーかの名付け親はシオンさんですよ、生まれ変わりだとか何とか言ってましたが」

「それで「初代じゃない」ってか?」


現皇帝、ミーア・ディロイ・ヴァムストルが消える直前に言った言葉。シオンは初代とミオを混同しているらしい。

シオン本人は強く否定してはいるが、それでも否定しきれないのは事実。

二度と「ミオ」を手放したくないと強く想うが為、自分を省みない態度を、あの時ミオは諌めたのだ。

自分の事はいい、国を守れと、守護神の立場を忘れるなと、ミオは言ったのだ。

それを今、シオンは忠実に守っている。崩壊した国を建て直す為に案を次々と練り上げていく。

こうやってシオンは皇帝の代替わりの度に、悲しみを押し殺して仕事をしていたのだろうか。


「多分、そういう意味もあるんじゃないですかねぇ」

「も?」

「いえ、これは俺の見解ですけど」


きょろきょろと周囲を見渡して、デンは声を潜める。

シオンはアロドとフォクスに指示を出し、プリムから神国の情報を聞き出している。こちらに気づく気配はない。


「シオンさん、「自分がいると不幸を呼ぶ」って偶に言うでしょう?」

「ああ、言うな」

「あれ、あながち嘘でもないんですよね」


ずいっとデンは更に顔を近づける。


「初代様の死因は自然死じゃないんです」

「何?」

「暗殺ですよ。元々傭兵上がりの皇帝ですから、政治はとてもよかったらしいですけどよく思わない人間がいて、毒を飲まされてそのまま」


そのせいもあってシオンは「置いていかれた」という思いが強いのだろうか。

突然、親しかった友人が死んでしまえばそれは自然死や病死よりも衝撃は大きい。

しかし、それはレスにも想像できたことだ。なるほど、とレスは頷くだけである。


「じゃあ二代目は知ってます?」

「二代目?」

「初代様は万一の事を思って遺言を残していて、内容は二代目は姪のオフェリア様に継がせろという内容でした」


傭兵の姪にしては妙に綺麗な名前だとレスはふと思ったが、口には出さないで置いた。

しかしやはり親族に継がせるものなんだな、子供はいなかったのか、とも思った。


「二代目で女王ってのも珍しいな」

「まあそうですけど、その二代目も自然死じゃないんです。その十年後、夫を事故で亡くして、そのショックで川に飛び込んで自殺をしたと」

「…」

「三代目のリュランベルグ様は高位魔法の失敗により事故死、四代目のワルシュダット様は皇位相続権を欲した叔父により暗殺され死亡」

「…」

「先代のワドゥルヴィトゥ陛下は10年前、場内に進入した暗殺者により王妃殿下、侍女らと共に死亡。生き残ったのはシュール姫のみです」

「……つまり、全部、シオンのせいだと?」

「…考えたくないですけどね、そう思うしかないんです。実際本人はそう思っているようですし、それに」


デンはそこで一区切り置いて、吐き出すように言った。








「これまで116人の皇位に就いた者全員が例外なく、自殺、他殺、事故死などの突然死のみで死亡しているんですから」










虹 色 カ タ ス ト ロ フ ィ 。





+++

第十話。

書きたかったこと。
・ヴァムストル卿ラシャリエ←実はミオ様のお兄さん。長男。ミオ様は三男。
・皇帝全員突然死←シオンの不幸「呼び」体質。幻水のテッドや坊ちゃんも真っ青だぜ!
・オフェリア←「ハムレット」の恋人でいい子だけど捨てられて親父死んで発狂して小川で溺死。
・たらい←不幸と言ったらこれでしょうが。

とりあえず注目すべきはラシャリエ様。ミオ様には二人のお兄ちゃんがいます。
ラシャリエは田舎の領主。親父から継ぎました。つまりミオ様は田舎貴族だったのですよ。
次男はヴァニスタ。別の領主の娘さんの所へ婿養子に。
そして三男はミオ様。皇帝なんてやっちゃってます。
もしも余裕があったらお兄ちゃん達出したいな、なんて考えてたりします。駄目か。


あとタイトルの意味とか。
カタストロフィは悲劇的な結末とか破滅とかそういう意味を持ってます。
虹色は多色で綺麗な、楽しい意味を持ってます。
シオンはきっと皇帝や女帝達と凄く仲は良かったけれど、必ずそこには破局が迎えられてます。

もう一つ、「116人」という言葉。つまりミオ様は117代なのですが。
117は神秘というか不思議な力のある数字なんですよ。興味ある方は調べてみてください。
中国関係で出てくると思います。


07/06/18




【2007/06/25 01:12 】 | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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